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データが語る「工賃アップ成功のポイント」

by inayamablog, 2013年3月18日

どうすれば工賃が上がるのか?
工賃倍増5ヶ年計画事業で、効果のあった施策は何だったのか?

こんな問いに答える調査結果がまもなくまとまります。
今期、FVPでは、厚労省の障害者総合福祉推進事業の一環で、
「工賃向上計画を円滑に実施するための取組みに関する調査」の一部を
担当させていただきました。
調査では、全国のB型事業所、全都道府県に対し、アンケートで工賃倍増5ヶ年事業を
振り返っていただき、成果や課題をお聞きしました。
3000件を超えるB型事業所からご回答いただき、30を超える自治体にご協力いただきました。
ありがとうございます。

これだけデータが集まれば、統計量としては十分です。いろいろな分析ができます。
ということで、いろいろやってみました。
イナヤマ、調査会社出身なのでデータの分析、基本的に好きです。
昔は、内閣の支持率調査とか、ビールやチョコレートのヒット率調査とか、夫婦の離婚についての意識調査とか・・いわゆる世論調査、市場調査をやっていました。

話がそれましたが、3000サンプルのB型お宝データ、ムダにするわけにはまいりません。
イナヤマ以上に統計に詳しいプロジェクトメンバーとともに、一生懸命分析しました。

結果、驚くべき、というか、“至極全うな「答え」”が出ました!

「高い工賃」という成果を出している事業所が工賃向上の取組みとして何をしてきたか?

取組みベスト5をこっそり先行発表しちゃいます!
1.売り上げ目標・計画に基づいて、PDCAサイクルを回した
2.工賃向上の意義や今後の方向性を明示・確認した
3.新たな販路開拓を行った
4.既存の販路における売上拡大に積極的に取り組んだ
5.作業部門ごとの売上・利益などを分析した
いかがでしょう?
「工賃向上の意義・方針・目標・計画を作って、実践した」というマネジメントの要素と、
実践としての「既存の販路、新規の販路での売上拡大」の要素が含まれています。

あたりまえですが、「何のために、工賃を上げるのか?」からスタートして、しっかり目標と
計画をつくり、その目標に向かって計画を実行したところが、結果を出しているということです。
結果を出すには、どうしたって、売上・利益を上げなきゃいけないから、販売促進、販路開拓にも取り組んだ、ということです。

FVPは、工賃倍増5ヶ年計画以前から、作業所の工賃アップをお手伝いしてきました。
その頃からやってきたのは、まさにこの部分。
「何のための工賃アップか?」をじっくり話し合ってたら、
半年では工賃は上がらないことのほうが多い。

パッケージ改良とか商品開発とかネットショップの開設とか、
皆さんが期待されるコンサルティングとは違っていたかもしれない。

けれど、信じてやってきて、良かった。

地味だけど大事なことをちゃんとやれば、時間はかかっても結果が出るということを、
3000のデータ、B型事業所の皆さんが教えてくれた。

ちなみに、6番目は、「工賃向上を目的とした事業所内会議・委員会を行った」。
さらにちなみに、結果を出している事業所は、
「トップがリーダーシップを発揮して、工賃向上に取り組んだ」と言っています。

平成24年度も残すところあと2週間。
「25年度こそ、利用者の自信あふれる笑顔をみたい。」
そう思ったら、施設長、サビ管の皆さん、あなた方が「まず思う」ことです。
そして、職員を集め、「やるぞ」と宣言することです。言い訳せずに「やる」ことです。

年度が変わる今こそ、1日も早くお伝えしなければ・・
そう思ってフライングで、結果報告してしまいました。
最終、考察をとりまとめて、後日公開いたします。

詳細知りたい方は、今しばらくお待ちください。