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「福祉ショップという業態」が作れるか

by inayamablog, 2015年12月7日

福祉ショップってどうなのかなあ・・

・何を販売する店かわからない
・「福祉」を売りにするお店?
・店側が品揃えをコントロールできない
(事業所が納品したものを売らねばならない)
・納品量や時期が事業所次第

などと考えると、お客様目線で「魅力」あるお店を作るのは
至難の業だなあと思っていました。

種類と量が山ほどあれば、
ビレッジバンガードかもしれないけど。

カワイイものだけ集めれば
アフタヌーンティになれるかもしれないけど。

アート作品に特化すれば
とんがったギャラリーができるかもしれないけど。

そうできないから、難しいよなあと。

でも、今回。

世田谷区の福祉ショップ「フェリーチェ」開店に立ち会って、
少し気持ちが変わりました。

フェリーチェは、
自主製品+区の交流都市「群馬県川場村」の商品を扱う店です。

川場村は知る人ぞ知る、きらりと光る村。
村の直売所は関東一の売上を誇る大成功ショップなのだそう。

りんご、こんにゃく、ハム・ソーセージ、飲むヨーグルト。

区内のファンも多い「ヒット商品」をそろえています。
お客様を呼ぶ力を持っている商品があることは、心強い。

けれど、自主製品も負けていません。

頒布のバック、手編みの帽子、クリスマスリース、
工夫を凝らしたさおりの小物。

「カワイイ」がいっぱい。

焼き菓子は実力派ぞろい。

お客様は知っている。
リーズナブルにおいしいこと。

世田谷マダムはよくご存知。

気づけば、ここは十分魅力的な品揃えの「福祉ショップ」です。

小さな女の子が100円のビーズアクセサリーに釘付けになり、
商店街の化粧品店の奥さんは、りんご目当てに店を覗いてくれる。

彼と彼女は、店内をくるくると楽しそうに見て回り、
それぞれお気に入りのものを手に取る。

彼女は、帽子の色を指定し、注文しました。

もしかして、そういう“ふんわり”した
「カワイイ×おいしい×お買い得」が福祉ショップという
業態だということを、お客様のほうが認知し出したという
ことかもしれません。

誤解のないように言っておくと、
「福祉ショップ」とはどこにも書いてありません。

店名はフェリーチェ。

一貫しない商品群だけど、
わけのわからない店内を探索できるところが少し楽しい、
そんな店。

面白がってくださる近所の方に長く支持される店になるといいな。