突き詰めて考えたら、「障害のある方たちが、自分らしく生きることをサポートしたい」のだと気付いた。
生産活動でやっている喫茶も、就労移行の訓練としてやっているパソコン指導も
そのひとつにすぎない。
高工賃を目指すグループに対する働く環境づくりを3年かけてやってきた。
成果は出せたと思う。
けれど、反省もある。どのグループに所属しようと、
「仕事の充実を図ること、そして全体の工賃を上げること」が自分たちの仕事であるはず。
今やっている事業で売上が伸びなければ、工賃を上げることはできないが、
「今の事業しかない」と考えるのではなく、
次の手も打ちながら、結果を追求していく。
重度の利用者がたくさんいる。働ける期間はやっぱり短くなってしまう。
「時間がない」といつも焦っている。
現場のリーダーの方たちの言葉です。
もうすでにいろいろやっているにも拘わらず、「まだまだだ」とおっしゃる。
目の前の大切な人たちの人生に関わる仕事をしているからこその“頑張り“に
頭が下がります。
「事業拡大、工賃アップは、彼らの人生を豊かにする“手段”である。」
皆さんそう思っているので、仕事もその他もろもろのことも、いちいち区別せず、
同じ比重で支援されています。
ただ、「仕事」は、他の「もろもろ」に及ぼす影響も大きいと感じます。
暮らしも、メンタルも、余暇活動も、健康維持も、「仕事」という基盤があると
安定してうまくいくことって多いのではないでしょうか。
そのことを、冒頭に挙げた就労支援の現場の皆さんは知っています。
だから利用者の仕事の構築に関して妥協がない。
「一律賃金で全体の底上げを・・なんて言うと、時代に逆行しているみたいですか?」
いえ、全然。
目指すところがはっきりしているからこそのシンプルな方針、矛盾も逆行もありません。