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「仕事」という基盤があること

by inayamablog, 2015年12月25日

突き詰めて考えたら、「障害のある方たちが、自分らしく生きることをサポートしたい」のだと気付いた。
生産活動でやっている喫茶も、就労移行の訓練としてやっているパソコン指導も
そのひとつにすぎない。

高工賃を目指すグループに対する働く環境づくりを3年かけてやってきた。
成果は出せたと思う。
けれど、反省もある。どのグループに所属しようと、
「仕事の充実を図ること、そして全体の工賃を上げること」が自分たちの仕事であるはず。

今やっている事業で売上が伸びなければ、工賃を上げることはできないが、
「今の事業しかない」と考えるのではなく、
次の手も打ちながら、結果を追求していく。

重度の利用者がたくさんいる。働ける期間はやっぱり短くなってしまう。
「時間がない」といつも焦っている。

現場のリーダーの方たちの言葉です。
もうすでにいろいろやっているにも拘わらず、「まだまだだ」とおっしゃる。

目の前の大切な人たちの人生に関わる仕事をしているからこその“頑張り“に
頭が下がります。

「事業拡大、工賃アップは、彼らの人生を豊かにする“手段”である。」
皆さんそう思っているので、仕事もその他もろもろのことも、いちいち区別せず、
同じ比重で支援されています。

ただ、「仕事」は、他の「もろもろ」に及ぼす影響も大きいと感じます。
暮らしも、メンタルも、余暇活動も、健康維持も、「仕事」という基盤があると
安定してうまくいくことって多いのではないでしょうか。

そのことを、冒頭に挙げた就労支援の現場の皆さんは知っています。
だから利用者の仕事の構築に関して妥協がない。

「一律賃金で全体の底上げを・・なんて言うと、時代に逆行しているみたいですか?」
いえ、全然。
目指すところがはっきりしているからこそのシンプルな方針、矛盾も逆行もありません。