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数字にドキドキ

by inayamablog, 2016年3月31日

「パンの売上データです。」
そう言って見せてくださったのは、
販路別、商品別、月別のとても緻密な販売実績表でした。
販路だけでも10ヶ所以上、商品はざっと50品目以上、
その製造数、販売数、ロス率(売れ残りの割合)、原価率、粗利益率が
ずらっと並んでいます。

すごいですね~。
こんなに細かいデータを日々手入力されてるんですか?
熱心な職員さんですね。

 

「でもね、稲山さん。この表、見てるだけで頭がクラクラしてきちゃうの。
せっかく作ってくれたんだけれど、表の見方がよくわからなくて。」
確かにこの表をパッとみても、すぐにはコメントしづらいかな。

○○保健所で一番売れているパンは・・・えーっと・・
「カレーパンですね」(あ、これは2月分だけど・・)
○○高校の売上と、○○幼稚園の売上はどちらが高い?
去年の12月は○○幼稚園。2月は○○高校。
年間ではどっちなのかな?
・・それはすぐにはわかりません。電卓で合計しないと・・。


えーっと、と見比べて、電卓を出したくなるデータは、
加工が必要なデータです。

POSデータや入力した数字を意味あるデータにするポイントは3つです。
1.合計する
2.並べ替える
3.割合を出す

数字に弱くて・・と皆さんおっしゃいますが、
ローデータ(入力しっぱなしのデータ)だけじっと見ても
よくわからないのが普通です。

自分が知りたいのはどんなデータか、考えてみましょう。
今月はじめから今日までの売上合計を知りたいと思いませんか?
何が一番の人気商品か、聞かれたら答えたいと思いませんか?
年間目標の何%まで到達しているか、知りたくないですか?

だから、
足す。並べる。割合を出す。

これをやると「比べる」ことができるんです。
多いか少ないか、上位か下位か。
目標に対して、今どこまできたか。

比べてわかったことに、ドキドキしたら、それは意味のある数字です。
ドキドキする数字が何かがわかったら、
来月からは、ドキドキに関係しない数字は、あまり丁寧に追いかけなくても
いいかもしれません。

年度の切り替えの忙しいときに、
そんな話をしないで、と叱られそうですが、
新しい期を迎えるにあたり、今度こそ工賃アップを、と
お考えの皆さんに、ちょっとワクワクしていただきたくて、
27年度の数字をもう一度引っ張り出してみませんか、
というお誘いでした。