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発注者の不安と面倒をなくすために何をするか

by inayamablog, 2016年4月7日

FVPでは、事業所の工賃アップとともに、
障害者を雇用した企業に対するコンサルテーションサービスも提供しています。

組織や業務内容に関心を持つことはもちろんですが、
採用担当者の立場や気持ち、
決裁する上司の立場や気持ち、
配属先となる部署で一緒に働くことになる人たちの立場や気持ちを
考えて、課題の解決をサポートしています。 

受注の仕事など、企業から仕事をいただく場合も、
「企業の立場に立って」が基本なのだと思います。
仕事の内容、納期、単価に関心を持つことはもちろんですが、
相手の立場に立ったとき、発注に至るまでに生じるであろう
「不安」や「面倒」をどうやってなくす(少なくする)かを
考える必要があります。

例えば、発注担当者が最初に感じるのは、
「どんな人たちがどんな場所でどんな風に仕事をしているのか、イメージがわかない。
上司になんて説明しようかな・・」という心配ではないでしょうか。
ある会社では、「作業場面を映した動画があるといいなあ」と言われました。
パンフレットはあるのですが、施設というところをまるごと見たい様子です。

「作業の流れはごくごく普通ですよ」
「その、『普通です』というのがわかれば、上司にも説明しやすいんです」。

いったん発注が決まれば、担当者も「一度施設を見てきます」と言えるのですが、
発注前にわざわざ「見学」というわけにもいきません。
結果、面倒だからいつもの所でいいや・・になってしまうのです。 

福祉に慣れている企業よりも、「初めて」という企業のほうが、商流の川上にいて、
好条件で取引できる可能性があります。
とするならば、少々手間がかかっても、ここは丁寧に対応するのが得策です。 

「見積を出すスピードや見積額については、民間企業と遜色ない。
むしろちょっと安くて金額的には魅力」といくつもの企業からコメントをもらいました。
にも関わらず成約できないとしたら、その原因は何なのか? 

「本当にできるの?」
企業の方はそうは言わないけれど、そう思っています。
本当にできると思わせる情報が不足していたら、
それを補わないと、成約できないということですね。
一般的な「障害者の就労場面」ではなく、
具体的な、自分の事業所のサービス内容と品質を
どう見せるか、企業の立場に立ってもう一度考えてみましょう。