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トゥールモンド1

フレンチ×廃校×A型で夢心地

by inayamablog, 2016年8月28日

新潟県長岡市にあるフレンチレストランに
行ってきました。
夏休みです♪

A型の事業所として社会福祉法人が運営している
和島トゥー・ル・モンド
http://www.tout-le-monde.com/concept/
世田谷の皆さんに誘ってもらって、ご一緒したんです。

上越新幹線長岡駅から車で30分。
“魚沼産こしひかり”の田園風景を見ながらしばらく走り、
さらに山の中に入っていって、
まだ行くのぉ・・というくらい、人里離れたところに
その事業所はありました。

車を降りて、丘を登って・・
目に飛び込んできたのは、映画のセットのような
白い木造校舎。築85年の廃校をリノベーションした、
モダンなレストランでした。

トゥールモンド2

フレンチレストベーカリー部分は、素敵に改装。
一部の教室や体育館は懐かしい空間そのままに。
校舎の窓から見えるのは山と緑。里山の風景です。
心躍らないはずはありません。

ランチのコースをいただきます。
予想通りではありますが、地元の野菜や新潟の海の幸を使った
美しい料理が順に提供されます。

トゥールモンド5

トゥールモンド6
最初は、うまく説明できなかったという接客担当の男性スタッフさん、
今日の食材、お料理の説明を流暢にしてくださいました。
ふらりと現れたディレクターの斎藤篤さん(この事業所のトップです)、
「音を出してもいいですか?」と言ったかと思うと、
店の片隅にあるピアノでショパンを弾き始めました。
かっこよすぎです。
ここは、もと音楽室、厨房は、家庭科室だったんですよ。

宮沢賢治か宮崎駿か・・
すごすぎます。

ここで働く障害者スタッフは知的・精神、総勢26名。
平均給与89,000円。
接客、厨房、パン工房。シフト勤務で働いているそう。
福祉っぽさは全く感じられません。
文句なし!ピカピカのA型です!!

斎藤ディレクターにお話をうかがいました。
構想2年。徹底的にマーケティングした。
飲み屋で人脈をつくった。
最初は、うまくいくはずがない、と皆に言われたが、
考え抜いて、準備して、シェフも見つけて開業した。
オープン初日から連日予約でいっぱい。
ここでしかできないレストランをさらに進化させたい。

もともと、ピアニストを目指し音楽の仕事をされていた斎藤さん。
福祉と関わることになったきっかけは、音楽療法の先生として
法人に呼ばれたことでした。

感性と理論。
ストーリーと計算。
夢をビジュアルで見えるまで考え続ける情熱。

レストランとしての完成度の高さ、繁盛ぶりをみて、
百貨店から出店の誘いもあるとのことですが、
東京に出て行って、同じ品質で商品・サービスを
提供できると思えないので断りました。
「身の丈にあった経営をやっていきます」とおっしゃるその言葉に、
誠実さと自信を感じました。

レストランとして、
時空を超えた空間として、
キラキラの働く場として、
強いインパクトを残した見学でした。