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なんとなく・・ではなんともならない

by inayamablog, 2017年8月8日

自主製品について、研修をしてほしい。
時々、そういうご依頼をいただきます。
商品改良や販路拡大のヒントがほしい、という事業所の声を吸い上げ、
では、自主製品について勉強会をしましょう、ということになります

 

でも、実をいうと、「自主製品の売上拡大研修」というタイトルでの
研修依頼はあまりありません。
自主製品の研修といえば・・・
・デザイン・パッケージ・表示のこと
・陳列のこと
・価格設定のこと
を知りたいというご要望だったりします。 

もちろん、こういった課題を解決して、売上を上げ、
工賃を増やすということを目指して、ご要望いただいているのだと思います。
けれど、工賃をどのくらい上げたいか、そのために、売上をどのくらい
上げる必要があるか、そこまで明確に課題を整理した上で、学びたい・・と
いうニーズに至っているわけではないように感じます。 

売れないね・・
パッケージが良くないものね・・
変えればいいんじゃない?
本当にそれで売上が上がるんでしょうか?

なので、自主製品のセミナーと言っても、
工賃アップの目的、目標、手順についての話
目標工賃達成に必要な売上、利益についての話
は必ず入れることにしています。 

事業所の事例を話していただく際にも、
講師となる方には、工賃アップに取り組む理由や目標に
ついて、必ず話していただきます。
趣旨をお話すると、講師の方も「そうだよね」と
納得して話をご用意くださいます。 

「やれることを、やれる範囲でやったって意味ないものね。」
なんとなく、商品やマーケティングの知識をインプットしても
工賃は上がらないということです。

利用者さんにはそんなに悠長に構えている余裕はありません。
工賃が払える見通しが立つなら、それをやるだけ。
必要な情報は自分でとりにいく。
目標工賃達成の見通しが立たないなら、根本的に、
この商品を作り続けていていいかを立ち止まって考える。 

自主製品のマーケティングは、働き手である利用者を
幸せにする、時代の先を行く最先端のマーケティングです。
答えは皆さんが実践から創り出すもので、誰かが模範解答を
出してくれるわけではありません。