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「おかしい」ことをほったらかしにしないで50年

by inayamablog, 2017年9月19日

50周年、60周年・・そんな記念の年を
迎える社会福祉法人の声を聞くことが
増えてきました。
そんな障害福祉の草分け的な存在で、
道を切り拓いてこられた方々のお話を
うかがうと、厳粛な気持ちになります。 

まさしく開拓者。
やむにやまれぬ気持ちに突き動かされて、
ないない尽くしの現状を打破するために、
必死に場所や人やお金を集め、日本各地で
福祉を創ってこられた先人の皆さんには
本当に頭が下がります。 

先輩方のお話を聞いて思うのは、
「おかしい」と気づいたら、「それっておかしいでしょ」
恐れずに声をあげ、変えてきた歴史であるということ。 

作業所だといいながら、仕事をしないのはおかしい。
「障害者にはできない」と決めつけるのはおかしい。
職員を先生と呼ばせて、違和感を持たないのはおかしい。 

身近な大切な人を前に、ヘンだよと思うことを周囲に伝え、
働きかけ、修正して、少しずつ、一つ一つ良くしてきた
歴史があるから今があるのです。 

昭和から平成へ、日本が豊かになり、バブルになり、
バブルがはじけ、失われた20年を過ぎ・・
日本の社会や経済の変化がどう影響したのか、なんてことは
よくわからないけれど、障害のある方をめぐる環境も
大きく変わりました。 

それでもなお、15,000円の工賃は「おかしい」。
重度化、高齢化したら、もともと高くない工賃を下げても
かまわないという考えも「おかしい」。
B型は就労支援の場であるはずなのに、「苦しい仕事は
利用者に人気がないからできない」なんていうのは、
とっても「おかしい」。 

今、現場で闘っている職員の皆さん、
おかしいことに気づかなくなってしまうことを恐れましょう。
なんのために、ここで働くのか、目的を思い出しましょう。
妥協したら、進化はできません。
これからの50年を作るのは、今、現場にいる貴方です。
日々の歩みは遅いかもしれないけれど、やめたらそれまで。
おかしくない、全うな事業所を私たちの手で作りましょう。