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付届けと雑談

by inayamablog, 2014年8月22日

付届けって言葉ご存知ですか?
若い方に言っても、「何それ、知りませーん」
と言われるかもしれません。

辞書によると、意味は、
謝礼・依頼・義理などのため贈り物をすること。また、その金品。
例として、「盆暮れの付届け」など。
とあります。

聞けばわかるけど、あまり使わないこの言葉。
ある方の発言の中に出てきました。
誰が言ったと思います?

実は、共同受注センターで営業担当をしているYさんの言葉。
若い男性スタッフです。
「普段、営業ってどうやってるの?」
というミニ勉強会でのひとコマでした。

どうやっているって言われても・・
普通のことを普通にやるだけで・・
企業の担当と仲良くなれば、家族のこととかも普通に話すし、
旅行に行ったら、お土産買ってきたりするし・・
久々に訪ねてみようかなと思ったら、「付届け」もね・・
事業所の職員さん、忙しくて、納品行ってもあまりしゃべらないと
思うんですけど、できれば“雑談”して帰ってくるようにすると
いいですよね・・

なるほど。「雑談」に関しては、イナヤマにも思いあたることが。
企業内での販売会に同行させていただいた時のこと。
昼休みの食堂前でのお菓子販売。
売っている間、総務の方々が交替で見守りつつ、
通りがかった社員に声をかけてくださるという何とも協力的な企業でした。

で、そこでの職員と社員のやりとりが気になりました。
利用者はともかくとして、
販売職員がその総務の社員さんたちに何も話しかけないんです。
準備の間も片付けのときも。
もちろん最初と最後の挨拶は礼儀正しくなさってるのですが、
間に“雑談”が一切ない。

「これ新商品ですね」「今日は何が売れてますか?」
聞かれたことには答えるけれど、こちらから話しかけることがない。
シャイなのか、何を話したらいいか、わからず困っているのか・・。
最近の会社の忙しさ、食堂の利用状況、何か以前と変わったことがあるか、
採用や異動はあったのか、総務担当で何か行事がないか・・等々
社員に聞けるなら、聞いてみたいこと、たくさんあるのではないでしょうか?

営業ノウハウというほどのものではありません。
相手にいかに関心を持つか?です。

お取引先、販売協力企業・・相手は組織です。
けれど、実際に会って話をしているのは、
A社の佐藤さん、B社のZ社長、C社の総務課長なのですから、
その相手の立場に立って、話をし、関係をつくれば良い
ということかと思います。

付届けと雑談。
ハッと思った「あなた」にとっては、
目からウロコの営業の極意(?)かもしれません。