工賃アップは、事業所の「これから」を考えることです。
工賃が3万円に到達しているB型事業所の未来予想図を
描くことです。
占い師でも預言者でもないので、お告げが降りてきて、
「内職をやめて農業に専念すれば絶対うまくいく」なんて
ことを言えるはずはありません。
「未来予想図」とは言いながら、予想ではなく、計画を
立てるお手伝いをするのが私たちの仕事です。
必要なのは、「仮説思考」。
「予想」はある意味、成り行き任せ。「仮説」は、外的要因を
考慮しつつ、未来の1点のために必要な手立てを
講ずるための方法を考えることです。
そこには目標と意志があります。
・他がやってうまくいっているみたいだからうちでもやろう
・とりあえず、できるところからやってみよう
・いい物件が見つかったら、店を出そう
よく耳にする話ですが、これでは、いつ、どのくらい工賃を
上げられるか見通せません。
利用者のこと
お金のこと
職員のこと
事業所の場所や建物のこと
理事会の意向
制度の改定・・
こうだったら、ああだったら、こうなったら、ああなれば・・
こうした不確定要素=「変数」が多くて、
えいやっと、考えられない状況はとてもよくわかります。
それでも、
「何を最も優先すべきか」
「優先すべきことをやるために、障害となることはなにか」
「その障害を乗り越えるために、何をすればいいか」
に絞れば、山ほどある変数にへこたれずに
状況を整理し、やるべきことが見えてくるのではないでしょうか。
仮説を立てるために必要なのは
・今を正しく知ること(事実と数字)
・仮説を立てるために必要な外部の具体的な情報を得ること
です。
アイデアレベルの話し合いでは、仮説は立てられません。
「利用者のこれから」と「事業所のこれから」がかかっていると
思ったら、悠長に話し合っている場合ではないですね。
気づけば9月。
頑張りましょう。